2022年 7月 15日
赤い宝石さくらんぼ! 品種と味、旬の違い
余市の夏は「さくらんぼ」から始まります。
爽やかな青空のもと、赤くツヤツヤと輝く実はまるで宝石のよう。
この赤を見上げるとき、余市の人は本格的な夏の訪れを感じます。
さくらんぼの実り頃は6月下旬から8月上旬。
時期により旬を迎える品種は異なります。とりわけ7月は、さくらんぼの最盛期。そこで7月中旬に食べ頃のさくらんぼを、品種ごとにご紹介します!
取材協力:ニトリ観光果樹園
紅ゆたか(べにゆたか)
皮が薄く果肉が柔らかな大粒の品種。甘みのあとに爽やかな酸味がやってきます。
佐藤錦(さとうにしき)
黄色地に鮮やかな紅色の粒が特徴。肉質は乳白色で甘みが強く、酸味のバランスも良好。輸送にも耐える弾力のある果実で、今もっともポピュラーな品種です。
水門(すいもん)
ハート型の実がかわいらしい昔なつかしいさくらんぼ。実は小樽生まれの品種です。
実が柔らかく、甘さ控えめ。甘さの強い佐藤錦が主流の今、あまり見られなくなりましたが、ニトリ観光果樹園内には樹齢100年を越える古木があります。
おり姫の季節(おりひめのきせつ)
深紅の実が目を引く品種。粒はとても大きく、しっかりとした味わいです。日が経つにつれ赤の色みが深まります。
前オーナーがその名に惹かれて植えたという、ロマンチックなさくらんぼです。
月山錦(がっさんにしき)
とても珍しい黄色のさくらんぼ。粒は大きめでふっくら。酸味が少なく甘い、貴重な品種です。青みの色から綺麗な黄色になった頃が食べ頃です。
ほかにもたくさんの品種があり、町内で栽培される品種は10以上。
7月下旬になると、大粒高級種として知られる紅秀峰(べにしゅうほう)、南陽(なんよう)などが旬を迎えます。
季節ごとに異なる色と味わい。身近なくだもの「さくらんぼ」ですが、その世界は深く広いのです。
赤い実の耀きとともに移ろう余市の夏を、楽しみに来ませんか。
撮影・文 田口りえ