赤い宝石さくらんぼ! 品種と味、旬の違い

余市の夏は「さくらんぼ」から始まります。

爽やかな青空のもと、赤くツヤツヤと輝く実はまるで宝石のよう。

この赤を見上げるとき、余市の人は本格的な夏の訪れを感じます。

 ビニールハウスの屋根の下に実るさくらんぼの写真

 

さくらんぼの実り頃は6月下旬から8月上旬。

時期により旬を迎える品種は異なります。とりわけ7月は、さくらんぼの最盛期。そこで7月中旬に食べ頃のさくらんぼを、品種ごとにご紹介します!

 取材協力:ニトリ観光果樹園

 

紅ゆたか(べにゆたか)

皮が薄く果肉が柔らかな大粒の品種。甘みのあとに爽やかな酸味がやってきます。

さくらんぼ 紅ゆたかの写真

  

 

佐藤錦(さとうにしき)

黄色地に鮮やかな紅色の粒が特徴。肉質は乳白色で甘みが強く、酸味のバランスも良好。輸送にも耐える弾力のある果実で、今もっともポピュラーな品種です。

さくらんぼ、佐藤錦の写真

 

  

水門(すいもん)

ハート型の実がかわいらしい昔なつかしいさくらんぼ。実は小樽生まれの品種です。

実が柔らかく、甘さ控えめ。甘さの強い佐藤錦が主流の今、あまり見られなくなりましたが、ニトリ観光果樹園内には樹齢100年を越える古木があります。

さくらんぼ、水門の古い木の写真 

  

  

おり姫の季節(おりひめのきせつ)

深紅の実が目を引く品種。粒はとても大きく、しっかりとした味わいです。日が経つにつれ赤の色みが深まります。

前オーナーがその名に惹かれて植えたという、ロマンチックなさくらんぼです。

さくらんぼ、織り姫の季節の写真

 

 

月山錦(がっさんにしき)

とても珍しい黄色のさくらんぼ。粒は大きめでふっくら。酸味が少なく甘い、貴重な品種です。青みの色から綺麗な黄色になった頃が食べ頃です。

さくらんぼ、月山錦の写真

 

ほかにもたくさんの品種があり、町内で栽培される品種は10以上。

7月下旬になると、大粒高級種として知られる紅秀峰(べにしゅうほう)、南陽(なんよう)などが旬を迎えます。

 

季節ごとに異なる色と味わい。身近なくだもの「さくらんぼ」ですが、その世界は深く広いのです。

赤い実の耀きとともに移ろう余市の夏を、楽しみに来ませんか。

 山本観光果樹園全景の写真。青空に緑のさくらんぼの木々が広がる風景。

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撮影・文 田口りえ